【2021年版】万年筆オススメランキング!今年使ってきて良かった万年筆12選
今年も万年筆にたくさんお世話になった。
アイデア出しやライティングの記事構成、バレットジャーナルや日記まで、多岐に渡って活躍してくれた。
今回は今年2021年に実際に使ってきた万年筆12本をオススメ順に紹介する。
見た目・金額など様々な要素から自分なりにランキングにしてみたわけだ。
良い万年筆を探している人の参考になれば幸いである。
2021年オススメ万年筆ランキング1位~12位
さっそく個人的オススメの万年筆を紹介していく。
既に記事のあるものについてはリンクを貼っておくので、ページに飛んでくれると詳細を見られるようにしてある。
気になったらクリックしてレビュー記事を見てみてくれ。
では、さっそく始めよう。
1位.PILOT『ライティブ』(M:中字)
2位.セーラー万年筆『プロフィットスタンダード』(F:細字)
4年来の付き合いになる相棒。
セーラー万年筆から発売されている1万円クラスのエントリーモデルだ。
その特徴は、何と言っても無難なところ。
エントリーモデルだけあって、セーラー万年筆が持つ筆記時に僅かに紙に引っかかる感覚も顕在。
この感覚を好きになれるかどうかで、プロフィットスタンダードへの評価は一気に変わるだろう。
個人的にはめちゃくちゃ好き。
ペン先もセーラー万年筆らしい凝った装飾になっていて、インクを吸入した時は独自の色合いになっていつまでも見ていられる。
カートリッジとコンバーターの両方が使えるので、どんな場所でも使える安定さも兼ね備えている。
僕はこのプロフィットスタンダードに顔料インクの「青墨」のカートリッジを入れて使っている。
1万円のエントリーモデルで何を買おうか迷っている人にはオススメしたい万年筆だ。
3位.PILOT『キャップレス デシモ』(F:細字)
4位.セーラー万年筆『プロフィットレアロ』(F:細字)
セーラー万年筆から発売してるプロフィットレアロは、国産万年筆では珍しい回転吸入式を採用した万年筆だ。
本体に直接インクを吸引する回転吸入式は、国産だとPILOTかセーラー万年筆の二択しかない。
海外のだと多いのだが、残念な限りだ。
プロフィットレアロの特徴は、なんと言ってもそのペン先の大きさだ。
21金かつ大型のペン先は、普通のペン先に馴染んでいると戸惑うくらいに視界をジャックする。
慣れればそうでもないのだが、慣れるまでは違和感しかないのがたまに傷だ。
また本体内のインク残量がわかるように、本体を一周するリング状ののぞき窓がある。
ここからインク残量を確認できるのだが、このワンポイントが実に良い。
プロフィットレアロを買う最後の後押しをしてくれたのがこの小窓だった。
書き心地はセーラー万年筆らしいカリカリ感と、適切な量のインクで描きにくさは全く感じられない。
染料インク・顔料インクともに使えるため、自分の好きなインクをたくさん使えるのも魅力のひとつだ。
ただ、インクを変える際の洗浄だけは時間がかかってしまうのが難点。
5位.PILOT『コクーン』(M:中字)
PILOTが発売している3,000円クラスの万年筆だ。
何を隠そう初めて買った万年筆がこのコクーンだった。
僕の万年筆好きの原点と言ってもいい。
コクーンだが、万年筆以外にもボールペン・シャーペンと展開しているので、見たことがある人は多いだろう。
万年筆としても描きやすい鉄ペンに優れたデザインと、他の追随を許さないほどクオリティが高い。
ライティブが出るまでは同価格帯でコクーンを超える万年筆は無かった。
カートリッジ・コンバーター共に使えるため使い勝手は良いのだが、キャップの内側にインクが付きやすいため、
キャップポスト→ボディ後ろにインクが付く→手がいつの間にかインクまみれになっている
なんてことが結構な頻度で起こる。
構造の問題なのかもしれないが、僕はこれで手を何度も黒なり青なり赤なりに染めている。注意してくれ。
3,000円という低価格ながら贈り物としても喜ばれるデザインをしているので、いろんな意味でオススメしたい万年筆だ。
6位.Waterman『エキスパートエッセンシャルブラックGT』(F:細字)
ウォーターマンのエキスパートエッセンシャルブラックGTは、万年筆を初めて作ったと言われるウォーターマンから出ている海外産の万年筆だ。
そのため、鉄ペンなのに値段が2万円近くする。さすが海外産。
エキスパートエッセンシャルブラックGTの特徴は、字幅が日本字向けであることだ。
通常、海外産の万年筆は国産万年筆より同じ字幅表記でも太い傾向にある。
これはアルファベット表記と漢字表記がそもそも画数が違いすぎることから起こるのだが、文化圏の違いなのでどうしようもない部分でもあった。
しかしエキスパートエッセンシャルブラックGTは、細字幅がちゃんと国産万年筆と同じくらいの細字幅になっているのだ。
つまり、めちゃくちゃ漢字が書きやすい。
しかも鉄ペンなので弾力もへったくれもないからガシガシ描いている。
更にペン先のデザインも秀逸と来ている。
これで買わない理由は無い。
仕事でガシガシ使っていける鉄ペンとして購入し、2年以上経つ現在でも現役で活躍してくれている。
唯一の不満点といえば、キャップポストした際にキャップの止めが緩いことだ。
字を書いていると手に当たってキャップがくるくるボディについたまま回るので、地味に鬱陶しい。
この点さえ許せるのなら、お値段以上の活躍をしてくれる万年筆だ。
7位.PILOT『エリート95S』(M:中字)
エリート95Sは数少ないショートサイズの万年筆だ。
昭和43年に発売され、当時は大橋巨泉氏の「はっぱふみふみ」という明言と共に世間に認知されていた。
エリート95Sは2代目として復刻された万年筆となる。
短いボディは胸ポケットに入ってもまだ隙間があるほどで、持ち運びに最適。
更にインレイニブのスタイリッシュなデザインに加え、14金のペン先によってある程度の弾力も確保している。
こりゃ買うしかねぇ! と思って脳死で買った。
実際に使ってみて、改めて持ち運びやすさに驚いた。
ワイシャツの胸ポケットに挿していても重さを感じないほど軽く、シャツが重みでよれることもなかった。
筆記時は音もなくスッとキャップが外れ、キャップポストすると通常の万年筆と同じ長さになるため、実用性の面でも申し分ない。
初めて買うならオススメしたい万年筆だ。
2本目以降となると使う場面が限られてしまうので困りもの。
8位.PLATINUM万年筆『キュリダス』(EF:極細字)
キュリダスは、PLATINUM万年筆から発売されているノック式万年筆だ。
キャップレスと比べても比較的安価に購入できるため、発売当初は品切れになるほどの人気を博した。
PLATINUM万年筆独自のインクが乾きにくい機構「スリップシール」を採用しているため、ノック式なのにも関わらずインクがほとんど乾かないのが強み。
インクを変える際もプラモデルのように部品を分解してくので男心をくすぐるギミックで実に楽しい。
一方でボディが非常に長く、ワイシャツのポケットには収まりきらない。
ノックしてすぐに書けるのがメリットなのに、肝心の持ち運びがしにくいのは酷すぎる。
更にEFの場合は顔料インクが使えない。
何度か挑戦してみたが、顔料インクの場合はペン先からインクが出ないのでほぼ確定だ。
キュリダスのEFを使う際は水性インクをオススメする。
ノック式の万年筆が欲しいけど、キャップレスは高くて買えない。
そんな人にオススメしたい万年筆だ。
9位.PLATINUM万年筆『プレジール』(F:細字)
プレジールは、PLATINUM万年筆から発売されている万年筆だ。
1,000円の低価格帯万年筆なのだが、デザイン面で同価格帯の他の万年筆よりも一歩抜きん出ている。
ボディはアルミ製で頑丈。
ペン先は鉄ペンで、カートリッジなら水性インク・顔料インクの両方が使える万能さが魅力だ。
ちなみにコンバーターは推奨されていないので、血迷わないように。
僕はこれにカーボンブラックのインクを入れて、宛名やメッセージ書きに使っていた。
色の種類も豊富で使いやすく感じるが、実際使っていると値段相応でそれほど魅力を感じられなかったりする。
メインとして使うには若干魅力がないものの、サブとして使うなら非常に優秀な万年筆だ。
10位.セーラー万年筆『ハイエースネオ』(F:細字)
ハイエースネオはセーラー万年筆から発売されている万年筆だ。
プレジールと同じく1,000円で購入できる低価格帯の万年筆だ。
低価格とはいえ、カートリッジ・コンバーターの両方に対応し、更に水性インク・顔料インクも使える万能選手でもある。
ボールペンのようなスリムなボディが特徴で、キャップをしていると万年筆とは気がつかないだろう。
取り立てて特徴がないのが特徴で、僕はハイエースネオをカートリッジ・コンバーター合わせて5本ほど使ったが、ずっと使いたいという気にはなれなかった。
しかし不満点もないので、とりあえず1本万年筆を使うか……という人には合う。
またカリグラフィのできるペン先もあるのでカリグラフィが趣味の人はハイエースネオを断然オススメする。
11位.無印良品『万年筆』(F:細字)
無印良品からも万年筆が販売されている。
無印良品といえばデザイン良し、使い勝手良し、カレーが美味しいで評判だが、万年筆も同じく1,000円とは思えないほどのクオリティとなっている。
そのデザインはハイエースネオに近く、鉄を思わせるような銀色はアルミ製だ。
キャップも嵌合式で使いやすく、普段使いしやすいように工夫がされている。
ペン先の滑りも良く、インクは欧州統一規格なため、ペリカンだろうとモンブランだろうと共通規格なら使える。
コンバーターもOKなので、欧州統一規格のコンバーターを買えばインクの楽しみもできる。
1,000円とは思えないほどの万能選手なのだが、ボディの取り外し時だけが気になった。
というのも、インクを変えるためにボディを外そうと回転させると、金属と金属が擦れ合う不快な音が高確率で鳴るのだ。
僕はあの音が嫌いだ。黒板を爪で引っ掻くのと同じくらい。
無印良品の万年費は、質が非常に高いのだが、細かい部分の調整が今ひとつ足りていない印象を受ける。
そのため無印良品という世界観が好きなら買っても満足できるだろうが、そうでないのならオススメはしない万年筆だ。
12位.PARKER『パーカー51』(F:細字)
パーカー51はイギリスの筆記具ブランドPARKERが1941年に発売された商品を復刻した万年筆だ。
英国王室に使われるだけあって、さすがのデザインセンス。
PARKERはボールペン・万年筆ともに有名なため地味に期待しながら購入した。
飛行機をイメージしたデザインは、インレイニブを更に短くボディと一体化させた独特の形状をしている。
キャップの鏃も合わさって、実に所有欲を満たしてくれる逸品だった。
だが、使ってみると実にうんこだった。
まずインレイニブの先端しか見えないため、筆記時にどこにペン先を置いていいのかわからなくてまともに書けない。
更に多少マシとはいえ、飲み込んだ際の窒息防止のためにキャップに穴が空いているため、放っておいてもインクが勝手に無くなっていく。
うんこ。ひたすらにうんこ。
筆記具なのだから、せめて書くことくらい実用的にして欲しかった。
デザイン一点張りの万年筆なので、見栄を張りたい人にだけオススメしたい万年筆だ。
オススメ万年筆のまとめ
万年筆はあくまでも趣味の世界だ。
最終的には個人の主観に寄るところが大きい。
今回の記事を元に、各々自分が使ってみたい万年筆を手に取ってもらえればと思う。
僕のように良い出会いもあれば悪い出会いもある。
それも含めて楽めたらもう無敵だ。
この記事が皆さんの参考になれば幸いである。
なお、万年筆の使い道に関しては以下のリンクで解説しているので、良かったら見てみてくれ。