【エコ】凍らせたペットボトルで部屋が除湿できるのがやってみた【実証】
嫌な季節になった。
雨は大好きだが、湿度は嫌いだ。ムシムシしていると寝付きも悪くなるし、暑くなってくると室温もあってダブルパンチ。
かと言って早々にエアコンに頼ると負けた気がするし、何より電気代もかかる。夜は電気代が安くなると言っても、節約できるならしたいのが心情だ。
そこで、今回は近年注目されている「ペットボトルによる除湿」を試してみた。
結論から言うと、めちゃくちゃ良かった。ペットボトルだけで使うも良し、扇風機を使うと更に快適になる。もう4年以上、毎年お世話になっている。オススメだ。
- ペットボトルの除湿って効果あるの?
- 室温も下がるって本当?
- どの大きさのペットボトルが良いの?
このような疑問を感じている人には参考になるだろう。
凍らせたペットボトルでもちゃんと除湿できます
上の写真は、6月に入ってすぐにやってみた時の結果だ。
このカップに入っている10mlの水が、500mlのペットボトル1本で取れた湿気になる。設置したのは寝室のベッドだ。
少ないなと思った人、多いんじゃなかろうか。ぶっちゃけ僕もそのひとりだ。こんだけしか除湿できねぇのかよ! と正直感じた。
しかしこういうのは単純計算で大体の量は推測できる。
ちなみに1Lだと以下の量にになる。
1Lのペットボトルなら50mlほど除湿が可能。2Lのペットボトルならこれの2倍は除湿できる計算。これは別に500mLのペットボトル4本でも変わらない。
ちなみにこれは寝室に置いて試してみたのだが、換気扇が無いお風呂場でも効果を発揮する。
実際かなりの湿気が取れるので、お風呂場の湿気に悩んでいる人は、換気扇とセットで使うのもオススメだ。
カラっとまではいかないが、凍らせたペットボトルを置いておくだけで湿気がかなり取れているのが、体感でもわかるだろう。
ペットボトル除湿の原理は凝縮(結露)
どうして凍らせたペットボトルで除湿できるのかと言えば、冬によく見る結露と同じ原理だ。
暖かい空気は、冷たい空気と比べて湿度が高い。そして暖かい空気が冷たい空気に触れると、含んでいる水分を液体に変化させる。これを凝縮(凝結)という。
冬場の窓で結露が発生しているのはそれが理由なのだが、凍らせたペットボトルでも同様のことが起こっている。
つまり、室内の空気中に含まれている水分が勝手に冷やされて、ペットボトルの表面に水滴となって除湿されるという仕組みだ。
当たり前だが、ペットボトルで除湿している最中に窓を開けたりしていると、常に新しい空気が入ってくるので除湿できなくなってしまうから注意だ。
ペットボトルの除湿が使える場面は限られている
部屋全体を除湿しようと思うと、ぶっちゃけエアコンか除湿機を使った方が効率的だ。
広くなればなるほど、機械に頼る方が効率が上がる。なので、ペットボトルの除湿が使える場面は以下がオススメ。
- 寝るときの寝室
- 換気がしにくい浴室
体感だが、お風呂の湿気をペットボトルで取ろうと思うなら、2Lのペットボトル1本では足りないので、3本くらいは用意しておくと換気扇も要らないくらい湿気が取れる。
ただ、それだけの本数を冷凍庫で凍らせて――となると非効率なので、そこは冷凍庫のスペースとの相談になるが。うちでは無理だった。
では、いつ効果を発揮するのかと言えば、「寝るときの寝室」になってくる。
昼に30℃を越えた夜でもエアコンがいらない
ここしばらく、日中は30℃を越えている。うちの寝室は2階にあるから、余計に暑い。当然、夜になっても暖まった空気は逃げずに室内に滞留し、寝苦しい夜を過ごすハメになる。
28℃くらいある部屋で寝ると、寝苦しいどころじゃなく命にも関わってくるから真剣にならざるを得ない。
凍らせたペットボトルは、そんな部屋でも効果があった。
ちなみに、うちの寝室はこんな感じのスペック。
- 午後にかけて西日が直接差し込み、部屋が一気に暑くなり夜まで続く
- 広さは6畳ほど
- ベッドとテレビ以外、何もない
- Nクールでひんやり
一応クーラーもあるが、30年前の年代物なので、とにかく電気を美味しく食べてくれる。家計の負担待ったなしだ。
できるなら電気代をセーブしたいので、凍らせたペットボトルに頼ってみた次第。
なお、真夏のような気温の場合はペットボトルじゃなくてエアコンをつけた方が良い。寝ている間に熱中症で死ぬ可能性がある。詳細は以下のリンク。
>NHK「きょうの健康 夏の体調トラブル 一挙解決!「夜も警戒!熱中症」」
凍らせたペットボトルで除湿するのに必要なもの
ペットボトルで除湿をするのに必要なものは多くない。
ぶっちゃけ、家にあるもので全部できる。新しく買う必要もないだろう。詳しく解説する。
必要な道具は3つだけ
ペットボトルに必要な道具は3つだけだ。
- 凍らせたペットボトル(冷やすだけでもいいが、効率は落ちる)
- ペットボトルを置く洗面器かボウル(100均のでOK)
- ボウルの下に敷くタオルか雑巾
どれも簡単に揃う。コンビニでも100均でもスーパーでも、お手軽に買いそろえられるのが魅力だし、何だったらもう使えなくて家に仕舞っているものをそのまま流用してもいい。
金属だと熱伝導率が良くて、下に敷いたタオルがびしょびしょになってしまうから注意しよう。
なお、我が家では使わない洗面器が活躍してくれている。底が平らだから安定感が段違い。
好きなところに置けばOK
準備ができたら、後は部屋の好きな場所に置けばいいだけ。
もっと涼しくなりたい場合は、その後ろから扇風機で風を送ろう。冷たい空気が体に当たって更に涼しくなれる。
暖まった空気によってペットボトルが「パシッ、パシッ」と音を立てるが、ラップ音ではないので安心してくれ。
僕はいつもベッドのヘッドボードに置いてるよ
500mlのペットボトルでも十分に除湿できるし室温も下がるが、ペットボトルの容量が増えてれば増えるほど効率は良くなるので、部屋の広さや自分の体調と相談してみて欲しい。
朝起きたら水滴を取って再び冷凍庫へ
ペットボトル除湿で一番良いのは、何度でも繰り返し使えることだ。
朝になったら大量についている水滴を全て取って冷凍庫に入れるだけで、夜にはキンキンに凍っている。それを再び寝室でセッティングすれば、お金をかからず除湿ができて室温も下げられる。
ゴミを増やさずに家庭内で使い回せるのだから、エコすぎる。より除湿したい時はペットボトルの本数を増やすか容量を増やせばいいので、調整も楽だ。
飲み物として使う → 飲んだ後に凍らせる → 除湿として使う → 不要になったらリサイクル
これぞエコ。ここまで使ったら、勿体ないオバケも出ないに違いない。
ペットボトルの除湿は体に負担がかからない
エアコンを長時間体に当てていると、体に良くない。
長時間クーラーで冷やされた部屋にいると、自律神経のバランスが崩れてしまいやすいからだ。冷え性や肩こりを引き起こす原因にもなるから、できるならクーラーには頼らない方が良い。
その点、ペットボトルでの除湿は、自然法則を利用している。冷えすぎない上に乾燥しすぎることもないから、体に負担もかからない。
どうしても寝られない場合は、以下の方法で実践してみるのもアリ。体験談で恐縮だが、実際に効果があったので参考になれば幸いだ。
ペットボトル除湿で使う際の目安となる大きさ
さて、ここで気になるのが、「いったいどれくらいのペットボトルの大きさならいいの!?」ということだろう。
わかる。僕もいろんなサイズのペットボトルを試して、適切な除湿量と快適さを探した。
2021年の6~10月にかけてひたすら実験した結果、以下の結論に達したので参考にされたし。
- 5~6月:500㎖~1ℓ
- 7~9月:1ℓ~2ℓ
- 10月:500ml~1ℓ
地域によっても差が出てくるので、あくまでも参考程度で。
僕が住んでいる地域は滋賀県なので、近畿地方の人ならこれくらいでOK。夏は劣悪な環境になってしまう京都でも大丈夫だ。京都在住の友人にも試してもらったが、快適とのお言葉をいただいた。やったね。
一方、他の地域と比べても湿度が高めだと1サイズ大きいか、もう1本増やすかをした方が良いだろう。
凍らせたペットボトルの除湿はエコで安くて体にも優しい
ペットボトルでの除湿を始めてから2週間くらい経つが、その間で寝苦しいと感じたことはまだ一度も無い。
気温に応じてペットボトルの本数や容量を変えたりする必要はあるが、電気代と体への負担を考えれば、微々たる手間だ。
- ペットボトルの除湿は効果ある
- 室温も下がる(扇風機を使うと更に効果UP)
- 500mlで大丈夫
以上が、実際にしばらく使ってみての感想だ。
2020年までなら6月くらいからエアコンに頼る日が出てきていたが、今のところその兆候は無い。それもこれも凍らせたペットボトルのおかげだ。
まずは話半分として、今捨てようと思っているペットボトルを使って体験してみてはいかがだろうか?