【買ってはいけない】シードの透明消しゴム「クリアレーダー」が見た目以外何も無い件【レビュー】
「消しゴムなんてどこれも一緒じゃないの?」「消せれば何だっていいよ」
なんて考えている人、多いのではなかろうか。
僕もそうだった。消しゴムなんて字が消せればいいし、特にこだわりなんて無かった。とにかく字が綺麗に消せればいい。消しカスが無いならもっと良いよね、くらいの認識だった。今はトンボの「MONO」を中心に使っているが、それも消しやすくてどこでも手に入るからに過ぎない。
透明な消しゴムことクリアレーダーは、そんな時に売り場で見て面白そうだから買ってみた商品だ。
現在も売り場で良く見かけるのだが、今回はそんなクリアレーダーを使った上で感じた不便な部分を書いていこうと思う。貸してみた周囲もみんな同じ意見だったから、たぶんほとんどの人が感じることになるだろう。購入前の参考になれば幸いである。
- クリアレーダーってちゃんと字が消えるの?
- 使い心地ってどうなの?
- ただのネタ商品じゃないの?
って人には参考になると思う。
透明な消しゴムSEED『クリアレーダー』レビュー
さっそくSEEDの「クリアレーダー」を紹介する。画像からもわかるように、それなりには使っている。あまりにも消えないから、画像まで使うのに半年以上かかってしまったのはここだけのは話。どんな消しゴムなのか、さっそく見ていこう。
見た目のインパクトは絶大
クリアレーダーの特徴は、なんと言っても透明なところだ。透明だから、字を消す時に消しゴム越しに文字が見える。正直、消すときに地味に便利だというのが体感。消そうとして、「あー、一文字消しちゃった!」なんてことが起こらない。そのため間違えて消した字を上からなぞって「消してませんけど?」みたいなフリをすることが大幅に減った。
ただそれだけ聞くと良いことのように思えるが、別に一文字多く消したところで追記すればいいんだから、大した手間にもならないのが実状だ。感動するのは最初の一回だけ。消しゴムで消すときに字が透けて見えるのは、別に大したメリットにはならない。
透明である。
それだけで大きなインパクトを与えてくれるのだから、SEEDさんの技術力の高さはやはり凄まじいと実感させられる。向こう側が透ける消しゴムって、使いやすさを度外視しても買う価値は正直ある。使いやすさは度外視しても。
こすってもあんまり消えない
クリアレーダーの一番のデメリット。消しゴムで消えないとか、もはや商品としての価値がほとんど無いと言っていい。参考までにトンボのMONOと比較した写真を以下に貼っておく。
ご覧の有り様。全然消えない。
たまにネットや雑誌の記事などで「良く消える!」なんて喧伝しているが、あんなのは嘘っぱちだ。マジで消えない。消している内に紙が破けるんじゃないかってくらい、こすらないといけない。それだけこすっても消えない場合がある。HBだぞ。どんだけ仕事しないんだ君は。
正直、ここ一点だけでクリアレーダーの価値は透明であることしかないと断言できる。
職場で同僚に貸して全員から「消しにくいから次は違うのでお願い」と言われた。てめぇの消しゴム使えと思ったが、それはともかく消しにくいという意見は満場一致だった。
グリップ力は凄い
消しゴムのグリップ力って何だよとなるかもしれないが、要は消したときの紙に対してのグリップ力だ。クリアレーダーはそれが結構強い。本体が特殊な素材で構成されているからだと思うが、めちゃくちゃ紙にグリップする。紙をしっかり抑えないと、紙が持っていかれてクシャクシャになるほどだ。
例えば、清書するために鉛筆やシャーペンで下書きした場合。下書きを消す際はクリアレーダーを使わない方が良いだろう。間違いなくもう一枚書くハメになる。それくらい紙にしっかりくっついてくれるから、薄い紙だとまず無事ではいられない。
他にも立て付けの悪いテーブルの上で消すと、ガクガク揺れる。力を入れないと完全に消せないので、弱い力で何度もこするといった工夫が必要になる。(経験談)
硬い
クリアレーダーはめちゃくちゃ硬い。普段柔らかい消しゴムを使っていると、特にそう感じる。ただ別に悪いことでは無くて、めちゃくちゃ硬いが故に、柔らかい消しゴムのように小さい破片になって本体が欠けたりしない。
最後までしっかり使えるのは、硬いからこそのメリットだ。あんまり字を消せないからこそ、ハードに使ってしまう傾向にあるクリアレーダーにとって、これは大きなポイント。それに何より、バラバラに欠けていく消しゴムを見ると、何だか切なくなってしまうしね。
物を大切に扱いたい人なら、安心してガシガシ使える硬さの消しゴムだ。
地味に高い
クリアレーダーは地味に高い。サイズは大小の2種類ラインナップされているのだが、100円が最低価格だ。僕が愛用しているMONO消しゴムの80円と同じサイズで、20円の価格差になる。いやま、たった20円くらいの差ではあるのだけども。
もちろん「透明である」という付加価値はかなり大きいから、それだけの価格差は納得できる。だが、消しやすさが皆無なので、差し引きマイナスでどうしても高く感じてしまう。これで字をめちゃくちゃ消せたら文句なんてひとつもなかった。
しかし現実問題、字を消しにくいという消しゴムにとって大きなデメリットがある。そのため差し引き高く感じてしまうのが残念でならない。
SEED『クリアレーダー』は見た目に全振りした使い勝手の悪い消しゴム
SEEDのクリアレーダーは、見た目のインパクトで言えばとんでもなく素晴らしい消しゴムだ。この意欲的な製品を開発したシードは凄い。さすが一流消しゴムメーカーだ。多くの名器を世に送り出してきただけはある、
しかしこのクリアーレーダー、実用面ではハッキリ言ってイマイチすぎる。消しゴムに一番必要な要素「消しやすさ」が無い時点で、実用面では役に立たないのだ。正直、ネタ文房具として買うにはアリだが、使っている内に消えなくてストレスが溜まるという状態に陥る。
やはり「透明」は、他の良いところを犠牲にした上で成り立つ要素らしい。
- クリアレーダーは消えない
- 使い心地はいまいち
- 見た目だけしかネタにできない
以上がSEEDのクリアレーダーを使った所感だ。個人的にはオススメできない文房具だと断言できる。しかし非常にチャレンジングな商品であるのは間違いないし、新しい技術を体感できる文房具として魅力的でもある。以下に商品リンクを貼っておくので、透明な消しゴムが気になる人はチェックしてみてくれ。