【ブレンU】ブレンと違うのはデザインとインク。でも微妙【レビュー】
ブレンって書きやすいけど、ビジネスだと使いにくい
ブレンのインク、もっと濃くならない?
ゼブラの「ブレン」シリーズは、登場時から多くの人の心を掴んだボールペンだ。文具売り場でも必ず見かけるから、実際に使った人も多いだろう。
かく言う僕もその1人なんだけど、どうしても不満点はあった。物足りないというか、「あー、これがあったらなー」といった部分を見ないようにして使っているのが実際だ。
そんなブレンから、これまでのブレンが持っていた欠点や短所を解消した「ブレンU」が登場した。ブレンユーザーとして買わない訳にはいかない。
ということで、さっそく買って1ヶ月以上メインで使ってみたので、レビューしていく。結論から言うと、使うシーンを限定すれば非常に使いやすいものになっていた。
- ブレンUとブレンって何が違うの?
- ブレンUを使った感覚ってどんな感じ?
- ブレンUとブレンのどっちがオススメ?
こんな疑問を持っている人の参考になるだろう。
ゼブラ『ブレンU』は軽い力で濃く書けるボールペン
ゼブラのブレンUは、ブレンシリーズの新作だ。ストレスフリーな書き心地がウリのブレンに、ユーザビリティを追求した形として登場した。
そのため、ブレンで気になっていた部分がほとんど解消されている。使いやすさでいえば、ブレンUの方が遙かに良い。
迷ったらとりあえずブレンUを選べばOK
そう断言できるくらい、完成度の高いボールペンだ。
ブレずにストレスなく書ける
ブレンの特徴は、なんと言ってもストレスなく書ける点だ。ブレンUも顕在で、ペン先とボディが一体化してるんじゃないかってほどブレない。
そのため、筆記時に感じるストレスが全く無い。ペン内のパーツも隙間がないから、書いていてカタカタもしない。
ボールペンってカタカタ鳴るのが苦手なんだよね……
ブレンUは、こんな人にこそ使って欲しいボールペンだ。世界が変わる。
先端が金属製
ブレンシリーズは、先端が金属製だ。だから何だって思うかもしれないが、金属だから中芯をしっかりホールドしてくれている。
結果、安物のボールペンにありがちな先端の揺れもないし、にちゃにちゃしたような音も無い。長時間使ってもストレスを感じない作りになっている。
デザインが良い
ブレンシリーズは、なんと言ってもデザインが良い。無印ブレンの方はグッドデザインを受賞しているんだけど、ブレンUも負けていない。
サラサやユニボールワンと似たような形状をしながらも、クリップにはいぶし銀な太さの表記。なんだよ、「.7」って! カッコイイやないか!
目立つデザインではないんだけど、ワンポイントが光るデザインが好きな人には、ピッタリのボールペンなのだ。
ゼブラ『ブレンU』レビュー
さっそく、ブレンUをレビューしていく。1ヶ月以上メインで使ったから、実際に使った際の参考になれば幸いだ。
デザインが大幅変更
ブレンUは、従来のブレンシリーズと大きくデザインが異なっている。見てこれ。全然違う。
とはいえ、ブレンが持っている特徴は踏襲している。その最たるものが、グリップ部分だ。ブレンと同じラバーグリップを採用している。
従来のブレンは、その独特の形状から好みがわかれたけど、ブレンUはより万人受けしやすいデザインになっている。
書き心地は良いんだけど、デザインがなぁ……
と思っていた人にとって、嬉しい変更点だ。
持ちやすい細さ
ブレンUの軸は細い。ノーマルのブレンと比べてみよう。
上の画像を見てくれればわかるように、かなり細くなっているのがわかる。これには細めのボールペンが好きな人もニッコリ。
ボールペンを使う上で、軸の太さは重要だ。太い方が好きな人もいれば、細い方が好きな人もいる。
僕は細い軸の方が好きなんだけど、ブレンは微妙に太いから、使いやすいのに使いにくいという立ち位置にあった。これが改善されたのはとても嬉しい。
普段、サラサやユニボールワンを使っている人なら、何の違和感もなく乗り換えられるでだろう。
クリップのホールド力がちょうど良い
ブレンUになって大幅に改善されたのが、クリップのホールド力だ。ちゃんと紙を掴めるようになった!
無印のブレンは、クリップが本当にダメダメだった。だって何も挟まないんだもん。以下の画像を見てくれ。
挟めてないでしょ? これ、壊れたわけじゃないんだぜ?
それに比べて、ブレンUはちゃんと挟んでくれる。紙1枚だろうと無問題だ。紙にシワがつかないベストな力加減なので、非常に実用的になっくれた。
しかもクリップが薄いから、ノートに挟んでもスッキリと携帯できる。非常に使いやすいクリップだといえる。
先端が金属で重心バランスが改善
ブレンUの先端は金属製だ。
それって普通のブレンも同じじゃないの?
と思うかもしれないが、ちょっと待って欲しい。以下の画像を見てくれ。
通常のブレンと少し違うのがわかる。ブレンがブラスチックやシリコンを使っているのに比べて、ブレンUは金属でがっちり覆っている。そのため、より重心が下になった。
筆記具は従来、低重心の方が書きやすいとされている。逆に、高重心だと先端がフラついて書きにくくて疲れやすくなる。
ブレンのコンセプトは「ブレずに書ける」だから、低重心との相性が良いんだよね
ブレンUは、まさにコンセプト通りのボールペンだ。ユニボールワンFのような低重心が好きな人なら、快適に使えるだろう。
速乾性はイマイチ
ブレンUのインクは、これまでのインクと違い「S油性インク」を採用している。主な特徴は以下。
- 軽い力で書ける
- 濃く書ける
特徴だけ見るとかなり良いんだけど、実際に使うと速乾性に難がある。
とはいえ、油性インク自体が速乾性がないから、当たり前なんだけどね
なので、使ってすぐ指などで擦ると、少しだけ線が残る。ゲルインクと違って素早く書くのにはあまり向いていないと言わざるを得ない。
滲みにくい
ブレンUのインクは、めちゃくちゃ滲みにくい。上の画像を見てくれればわかるように、書いてから上をマーカーで引いても、全く滲まない。
インクがドバドバ出るタイプのマーカーだと少し滲むけど、PILOTやゼブラのマーカーならまず滲まなかった。安心して欲しい。
学生にとっては嬉しいポイントだね。勉強で使いやすい
ノートを使って勉強している人にとって、めちゃくちゃ使いやすい部分だ。これは良し。
ただ、マーカーを引いても勉強にはならないと科学的に証明されているから、どこまで使うかはお任せ。
修正テープとの相性は良し
ボールペンを使っていると相棒になってくれるのが、修正テープだ。筆箱や引き出しの中に常備している人も多いんじゃないだろうか?
修正テープの上から字を書く場合も多いとは思うんだけど、ブレンUはそんな場合でも安心して使える。以下を見て欲しい。
ボロボロにならずに書ける!
筆圧が強い人以外は、修正テープの上から書いても問題無い。僕みたいに字を書き間違ってしまいがちな人にとって、嬉しいポイントだ。
ボディカラーは5種類
ブレンUを買う上で気になるのがボディカラーだ。僕が持っているのはシンプルな黒と白なんだけど、以下のラインナップがある。
- 黒
- 白
- ミントグリーン
- ブルーグレー
- パープル
この中で、0.7mmは黒・白・ミントグリーンのみ。ブルーグレーとパープルを使いたいなら、0.5mmを買おう。
ペン先の太さは2種類
ブレンUは、以下の2つのペン先を選べる。
- 0.5mm
- 0.7mm
どちらも人気の太さだから、好きな方を選べば良い。
個人的には0.5mmがオススメ。いつものブレンなら0.7mmがベストなんだけど、ブレンUに関してはインクの都合上、0.5mmの方が遙かに使いやすくなっている。
インクにダマができやすい
ブレンUの最大にして最悪のポイントが、インクにダマができやすい点だ。ノーマルのブレンでは全く無かった部分菜だけに、これは大きなマイナス。正直、これだけでS油性インクを使いたくなくなるくらい。
0.5mmと0.7mmの両方ともがダマになりやすいんだけど、特に0.7mmは顕著。毎日ダマができる。これがかなりストレス。
筆記にストレスがないのに、インクでストレスが溜まるのよね……
さっき、オススメは0.5mmと言ったのもこのため。正直、0.7mmは実用面で言えばイマイチ。少し字が細くなるけど、ブレンUを買うなら0.5mmのインクを中心に使おう。
ゼブラ『ブレンU』がオススメの人 / オススメじゃない人
ブレンUは諸手を挙げて全員にオススメできる文房具じゃない。以下を参考に購入を検討してみて欲しい。
オススメの人 | オススメじゃない人 |
---|---|
ブレンシリーズが好きな人 濃く鮮やかな字を書きたい人 細いボディのボールペンが好きな人 ビジネスで使えるボールペンを探している人 | 従来のブレンが好きな人 書き味に滑らかさを求める人 細いボディが持ちにくい人 インクのダマができるのが嫌いな人 |
実用面での影響が大きいから、それを飲み込めるかどうかが快適に使える分水嶺になる。価格帯はそこまで高くないから、冒険がてら買ってみて判断するのもオススメ。
ブレンとブレンUとの違い
ブレンUを買うにあたって気になるのが、無印ブレンとの違いだ。両者には明確な違いがある。以下の表を見て欲しい。
ブレンU | ブレン | |
---|---|---|
ボール径 | 0.5mm 0.7mm | 0.5mm 0.7mm |
サイズ | 最大径10.5mm ✕ 全長140.8mm | 最大径11.8mm ✕ 全長143.6mm |
重量 | 11.1g | 12.3g |
替芯 | SY-0.5 SY-0.7 | NC-0.5 NC-0.7 |
結構違うのがわかると思う。軸の太さやクリップなど見た目からして違う物もあれば、インクのように書いてみなければわからないものもある。
ブレンUはブレンの兄弟機というより、派生した別のシリーズだと考えた方が良い。
インクの互換性アリ
ブレンUとブレンは、インクの互換性がある。リフィルのサイズも一緒だから、使い回しが可能だ。
- ブレンのボディが嫌
- ブレンUのインクが嫌
このような人は、リフィルを交換すれば満足のいく使い方ができる。既にブレンを持っているのなら、リフィルだけ買って中身を交換すれば、すぐにブレンUとして使える。
こうした利便性の良さは、さすがブレンといったところだ。
ゼブラ『ブレンU』はインクが気にならないならオススメのボールペン
ブレンUは、ブレンシリーズの新しいボールペンだ。従来のブレンからデザインを一新して細身になり、ビジネスなどシーンを選ばずに使えるようになった。正統派の進化と言えるだろう。
刷新されたS油性インクによって、字を濃く鮮やかに書ける。ユニボールワンやサラサRとも勝負できるボールペンとなっている。
一方で、ダマになったり掠れたりとインク面の弱点が目立つ。快適に使えるかどうかはインクの欠点を飲み込めるかどうかにかかっているから、ダマや掠れが嫌な人は、リフィルだけ買って交換して使おう。
いずれにせよ、ブレンファンなら抑えておきたいアイテムなのは間違いない。ぜひ1本、手に取って使ってみてくれ。
コメント